お金にも寿命があるの?!

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紙幣にも寿命があるんです

紙幣は日本銀行で発行され、金融機関を経由してわたしたちの手に届き巡り巡って再び日本銀行へと戻っていきます。

日本銀行といえば新紙幣発行のニュースで、お金について学校や会社の中で頻繁に話題に上がるようになったと思いますが、そんな紙幣にも寿命があることはご存知でしょうか?

 

「一万円札」は、

平均寿命は3年~5年程度。

「五千円札」「千円札」は釣銭として使用の頻度が高いことから、

平均寿命は1年~2年程度といわれています

 

つまり、日本銀行で現在発行されている紙幣たちは新紙幣発行から5年以内にほとんどが姿を消してしまうのです。

 

 

古くなった紙幣はどうなるの?

それでは古くなった紙幣はどうなってしまうのでしょうか?

日本銀行では戻ってきた紙幣たちを銀行券自動監査機というものに通して、汚れや損傷具合をチェックして、再び流通できる状態にあるかを日々チェックしています。

このチェックで不可と判断された場合は、細かく裁断され破棄されていきます。

 

裁断された一部の紙幣はトイレットぺーパーなどにリサイクルされ、リサイクルのできない裁断屑は焼却施設において焼却処分されることとなります。

 

もしかしたらあなたの今お尻を拭いている再生紙トイレットペーパーは紙幣からできているかもしれませんね。

新貨幣発表!新札の肖像画はどんな人?

令和の新元号が発表されてから1週間ほどが経過しました。実際に元号に切り替わるのは5月1日からなので、平成も残り秒読み段階まで来てしましたね。

そんな時代の節目にあたり、紙幣についても刷新されることが発表されました。

 

実に20年ぶりの刷新であり、「一万円札」、「五千円札」、「千円札」の肖像画と紙幣の裏面が変更されます。

一万円札については40年ぶりの変更となります。今回は明治・大正時代の文化人だということと、紙幣を飾るに値する品格と高い知名度が選定の基準であったそうです。

 

 

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新紙幣

 

発行はいつから?

紙幣の発行は令和6年(2024年)上期だそうです。

数字の表記も大きくなり、最先端のホログラム技術が使われ偽造防止も担っています。

大阪・関西万博は2025年からなので、万博の開催時期にはみなさんのお財布の中はすっかり新紙幣に代わっているかもしれませんね。

 

新一万円札は「日本資本主義の父」渋沢栄一

新一万円札は「日本の資本主義の父」1840年2月13日、現在の埼玉県深谷市血洗島に生まれた実業家です。

埼玉といえば映画「翔んで埼玉」が爆発的なヒットを果たしたばかりで話題のかかない県ですね。

 

渋沢栄一は生涯の中で、みずほ銀行や東京取引証券所などの設立・運営に関わった企業の数は500を超え、さらに同等以上の数の教育・社会事業に携わった日本が世界に誇る偉大な人物の一人です。

 

その偉業は「経営の神様」とも呼ばれるピーター・ドラッガーの著書『マネジメント』の執筆にも多大な影響を与えました。

『マネジメント』と言えば、社会現象にもなり映画化やアニメ化までされた『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』の中で主人公が読んでいたマネジメント論ですね。

 

このようにピーター・ドラッガーが最も影響された日本人経営者として渋沢栄一が上げられていることだけでもその偉大さは十二分に証明されています。

 

現在の埼玉県、深谷駅前にからくり時計がありますが、深谷市のイメージキャラクターであるふっかちゃん」の像から下から一時間毎に渋沢栄一の像が顔を出す仕掛けになっています。

もし近くを通ったときは見に行ってみるのもいいかもしれないですね。

 

一万円札の裏側は「東京駅(丸の内校舎)」が印刷されることになりました。 

 

 

 

新五千円札は「女子教育の先駆者」津田梅子

1864年12月31日、現在の東京都新宿区港町町に生まれた教育者です

 

津田梅子は津田塾大学」の創始者であり、女性教育の先駆者として偉業を果たした偉人です。

明治政府が不平等条約改正を目指して、各国を訪問した「岩倉使節団」に随行してアメリカ留学へ行った「日本最初の女子留学生」の一人でもあります。その参加した当時の年齢は満6歳であったというから驚きです。

 

少女時代をアメリカで送ってきた津田梅子が日本に帰国した後に、岩倉使節団で一緒であった伊藤博文と再会を果たすことに。そして伊藤博文からの勧めをきっかけとして教育者としての道に足を踏み入れ、女子教育に尽力していくことになります。

 

現五千円札の肖像である樋口一葉に続いて女性二人目である津田梅子の思想は、ジェンダーフリーを目指す21世紀のこれからの日本にとって、まさにこの人しかいないと言えるほどぴったりの選定だと思いました。

 

津田梅子についてより詳しく知りたい方は、津田塾大学の公式サイト(こちら)をご確認ください。

 

 新五千円札の裏側は「藤の花」が印刷されることになりました。

 

 

新千円札は「近代日本医学の父」北里柴三郎

1853年1月29日、現在の熊本県阿蘇郡小国町に生まれた医学・細菌学者です。

 

北里柴三郎破傷風の発見と治療法、ヨーロッパで猛威を振るっていたペスト菌の発見という偉業を成し遂げた偉人であり、第一回ノーベル生理学医学賞の最終選考候補として選ばれた実績があります。

 

また、研究のこととなると夢中になってしまうので弟子からは「ドンネル先生」(ドイツ語で雷おやじ)とも呼ばれていたそうです。

 

弟子の中には現千円札の肖像画である野口英世がその一人であったというから驚きですね。

 

新千円札の裏側は富嶽三十六景神奈川沖浪裏」です。

名前だけ見るとわからない人もいるかもしれませんが、そのときは葛飾北斎の代表作の浮世絵を想像してください。想像できましたか?そう、その浮世絵です。

パスポートにも印刷されていますね。

 

500円硬貨のデザインも変更されるの?

今回の発表で500円硬貨の変更も小耳にはさんだけれど、紙幣の変更の話題ばかりでどこ500円硬貨まで取り上げてくれない!

と500円硬貨の情報についてムズムズされている方がいるかもしれません。

 

今回の500円硬貨の変更は、「デザインの変更」だけでなく「素材の変更」も一緒にされることになります。

 

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新500円硬貨

緑を入れた二色構造に斜めのギザギザが入り、硬貨の縁に小さな文字が彫られたデザインに変わります。発行時期は紙幣とは異なり、令和3年(2021年)上期と三年早いお披露目になる予定だそうです。